プリザーブドフラワーアレンジメントを趣味としてはじめたい!
プリザーブドフラワーアレンジメントを始めたいな・・・
そう思った時に、教室に通って技術や知識を身につける必要があるのでは?
と、考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
フラワーアレンジメントは基本的な知識や、必要最低限の道具、活けたい花があれば自分で気軽に始めることができます。
大切なのは、花を楽しむ時間と花が好きな気持ちなのです。
この記事では、ご自分でフラワーアレンジメントを趣味として楽しみたい方に、自分で趣味として始めるためのヒントを、プロ講師が紹介します。
プリザーブドフラワーデザイナー
小野梨花
RikaOno
プリザーブドフラワーの教室を運営や、都心百貨店でのデザイナー経験、ECショップ運営、コンテスト入賞多数のプリザーブドフラワーに魅入られて、つくり続けているプリザーブドフラワーオタク。 プリザーブドフラワーオンライン動画スクールの企画・撮影・編集をしています。
プリザーブドフラワーとは、生花を長期間楽しめるように保存加工(プリザーブド加工)を施した花のことです。
花を摘んだばかりの水分が満たされている状態の時に色素を抜き、特殊な染料を吸わせます。
花そのもののみずみずしさを保ち、花弁をはじめ質感はが柔らかいのが大きな特徴です。
カラーバリエーションも豊富で、枯れることがなく水やりの必要もないため、趣味として楽しむ方も多い花です。
またハンドメイド作家として活動する際の花としても人気が高まっています。
プリザーブドフラワーは、1990年代にヨーロッパで誕生したとされています。
そのルーツは1800年代にさかのぼります。
この時代には、グリセリンなどの化学物質を使用して加工された、初期の「プリザーブドフラワー」と呼ばれるお花が作られていました。
その後の重要な進展は、1980年代後半にブリュッセル大学(ベルギー)とベルリン大学(ドイツ)による共同研究から始まりました。
10年以上にわたる継続的な研究と開発を経て、現在のプリザーブドフラワーの技術が完成しました。
プリザーブドフラワーの商業生産は1991年に、フランスのヴェルモント社によって「寿命の長い花」として始まりました。
この新しく不思議な魅力を持った花は、世界的に著名なフラワーデザイナーたちによってフラワーアレンジメントに取り入れられ、世界中に広まり、その人気は急速に高まりました。
ドライフラワーとは異なる、生花に近い質感と持続する鮮やかな色彩が特徴のプリザーブドフラワーは、世界中で注目されるようになりました。
プリザーブドフラワーはお水の心配や生花のような鮮度の心配が少ないため、自宅で楽しむフラワーアレンジメントの1つとしてもおすすめの花材です。
水やり不要で長持ちする・・・プリザーブドフラワーは趣味で楽しむのにもおすすめの花です。
プリザーブドフラワーの特徴や保存方法をご紹介します。
- 水やりの必要がない(枯れない)
- 生花のように瑞々しく柔らか
- 自然界にない色も!豊富なカラーバリエーション
- 花粉や香りがない
- 特殊な加工をしているため、比較的高価
プリザーブドフラワーの「プリザーブド」は英語の「preserved」のことで、「保存された」という意味です。
プリザーブドフラワーの資材をご自宅で保存される際のおすすめの保存方法です。
生徒さんからお伺いした中で多かった保管場所は次のとおりです。
- 押入れ
- クローゼット
- 衣装ボックス
中には紙袋や段ボールにいれておいて置かれているという方も。
アトリエに保管場所がありますが、本棚に扉がついている感じの場所です。
保存する際には次のようなことに気をつけましょう。
プリザーブドフラワーは水分や湿気に弱いです。
湿気で色落ちや劣化の原因になることもあります。
そのため、保存場所にはシリカゲルや除湿剤を一緒に入れておくことがおすすめです。
プリザーブドフラワーの加工技術も進歩し、昔よりも虫がついてしまうということは減ってきました。
しかし、中には元の花の性質上虫がどうしてもつきやすいプリザーブド資材もあります。
念の為、衣類用の防虫剤なども一緒に入れておくと安心です。
プリザーブド加工された花材で特に気をつけたいのがラムズイヤー。
可愛くて使いやすい大好きなプリザーブド花材ですが、気づくと虫に食べられた跡があることもしばしば・・・
プリザーブドフラワーの色褪せの原因の一つが、紫外線です。
また照明の明かりでも色褪せの原因になるカラーもあります。
押入れやクローゼットなどの日光が届かない場所は保存する場所としておすすめです。
衣装ケースや段ボールなどに入れて保管する場合には、光が入らないようにする工夫が必要です。
プリザーブドフラワーの花弁は傷つきやすく繊細です。
直接エアコンなどの風が当たるとヒビわれの原因にもなってしまいます。
作っている途中で作業を中断する際などには、風が当たらない場所においてあげると良いでしょう。
プリザーブドフラワーは濃い色ほど色落ちしやすいと言われています。
(赤は長持ちするものが多いです)
花弁同士が接触したり、布地や壁と接触すると、プリザーブドフラワーの色が移ってしまうこともあります。
1つの箱に複数の色のプリザーブドフラワーを一緒にして保管したい・・・
場所をあけるためにそんな工夫をされている方もいらっしゃると思います。
その際には、花弁同士が接触しないように気をつけて!
プリザーブドフラワーを購入した際に周りについている薄い紙と一緒に箱に移してあげましょう。
プリザーブドフラワーを購入した際。1輪1輪が紙に包まれていて、メーカーさんの品質保全に感謝してしまいます。
輸送の際に花びらが割れないため、接触して色移りがしないためと、様々な役割を担ってくれているのがあの白い紙なんですね。
プリザーブドフラワーアレンジメントを自分で作ってみたい!
独学で学びたい、教室に行かずにつくってみたい!
そう思っている方は、フラワーアレンジメントの書籍や動画、SNSをみてつくり方やテクニックを真似してみるのもいいですね。
最近ではYoutubeでもたくさんのプリザーブドフラワーの基本テクニックやアレンジメントの動画が上がっています。
私も見ながら参考にさせていただくこともあります。
お家にいながらも自分の工夫で学べる時代。
お気に入りの作家さんやデザイナー、Youtubeチャンネルを見つけることもおすすめの学び方です。
基本の道具は
・クラフトバサミ
・ペンチ(精密用・バネつきのものがおすすめ)
・木工用ボンド
・高温グルー一式(グルーガン、スティック)
・セックを切るカッター(100円均一ショップの包丁で代用されている方やカッターを使われている方もいらっしゃいます)
アレンジメントによって変わってきますが、この5点が揃っていればスタートできます。
- セック(サハラ)
- 花器
- プリザーブドフラワー花材
- リボン
基本の資材はこの4点です。
リボンはメーター売りをしているところもあります。
プリザーブドフラワーはインターネットショップや手芸屋さんで購入できます。
また、最近では東京堂さん、横浜ディスプレイミュージアムさんなどの問屋さんから、業者じゃない方も購入することができるようになりました。
楽天やAmazonでも購入可能です。
大手花材通販サイトはなどんやアソシエさんでは小分け花材も揃っています。
そのほか、教室によっては花材販売を行なっている場合もあります。
プリザーブドフラワーアレンジメントをオンラインではじめてみましょう。
プリザーブドフラワーのアレンジメントには、ワイヤリングのテクニックが不可欠です。
様々なメソッドがありますが
・クロスメソッド
・ツイスティングメソッド
・ヘアピンメソッド
の3点がわかりやすく学べる動画を選ぶことがおすすめです。
この3つの技法を身につけることができると、アレンジメントの準備が一段と楽しくなります。
つくりたいアレンジメントを見つけたら、真似をしてみましょう。
真似をして作ることで、基本テクニックが身についていきます。
動画を選ぶ時には、講師が実際にアレンジメントをしている手元が見えるものがおすすめです。
講師が実際にアレンジメントをしている動画は、ワイヤーの切り方や挿す深さの目安がわかりやすく、初心者でもプリザーブドフラワーアレンジメントを始めやすいでしょう。
いかがでしたか?
プリザーブドフラワーは花首だけ・・・ワイヤリングとか難しそう。
そう思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
しかし、オンラインで動画を見ながら何度も繰り返して行うことで、確実にできるようになります。
基本を知り、道具と資材があればご自宅で、好きなタイミングで作ることもできます。
また、生花のように枯れたり水の心配をしたりすることがなく、長く作業に向き合えるのもプリザーブドフラワーの魅力の一つ。
10分だけワイヤリングしてみよう。
今日はワイヤリング、明日はテーピング・・・・
と少しずつ楽しめるのもおすすめのポイントの一つです。
アレンジメントや組み立てはついつい熱が入りやすく、一気に仕上げたくなってしまいますが(笑)