瑞々しさと鮮やかな発色が人気のプリザーブドフラワー。
プリザーブドの花材はお花、実もの、グリーン等、種類が多いのも魅力の一つ。
近年はたくさんの種類の実物やリーフがプリザーブド加工されて、市場に出回っています。
種類が豊富なプリザーブドフラワーですが、主役を飾るのはなんといってもお花です。
プリザーブドフラワーといえば、バラ。
しかし同じくらいカラーバリエーションが豊富で、人気もあるのがカーネーションです。
カーネーションはフリルのように波打つ花びらが重なり合い、ゴージャスな感じと可憐さをあわせもつお花。
プリザーブドフラワーのカーネーションは丈夫で扱いやすいのが特徴。
使い方によっては、1輪をカーネーションにすることもできる、プリザーブドフラワーアレンジメントの幅を広げてくれる花材の一つです。
この記事では、プリザーブドフラワーのカーネーションの魅力と基礎知識について解説します。
プリザーブドフラワーのカーネーションの魅力を知って、オリジナルデザインやアレンジメントのヒントを得ていただけたら嬉しいです。
プリザーブドフラワーデザイナー
小野梨花
RikaOno
プリザーブドフラワーの教室を運営や、都心百貨店でのデザイナー経験、ECショップ運営、コンテスト入賞多数のプリザーブドフラワーに魅入られて、つくり続けているプリザーブドフラワーオタク。 プリザーブドフラワーオンライン動画スクールの企画・撮影・編集をしています。
誰もがよく知る身近なお花の一つ、カーネーション。
カーネーションといえば「母の日」に感謝の気持ちとしておくる定番のお花としても馴染みの深いお花ですよね。
母の日には赤いカーネションで感謝を。
そのため、カーネーションは赤いお花というイメージを持つ人もいらっしゃるようです。
生花のカーネーションで人気の色は、赤、ピンク、白などですが、黄色やオレンジ、薄い緑色なども人気があります。
さらに「複色」と呼ばれる、ひとつの花の中に複数の色の要素がある微妙な色合いのものも増えています。
グラデーションのようにも見えることから「グラデーションカーネーション」とも。
カーネーションの特徴といえば、フリルのような可愛らしい花弁。
カーネーションの特徴的な花弁はフリルのように密集して、その豊富な花色と大輪から小輪までさまざまなバリエーションが楽しめます。
その美しい外観と多様性から、カーネーションはさまざまな場面で使用されフラワーギフトとして、とても人気があります。
切花でも、鉢植えでも人気のお花です。
母の日は国によって起源が様々。
日本の母の日はアメリカの起源にならっています。
1907年5月。
ンナ・ジャービスという名の女性が、亡くなった母を偲び、教会で追悼の会を開催したことから「母の日」は始まったと言われています。
彼女は母が愛した白いカーネーションを祭壇に捧げました。
その心温まる行動は多くの人々に感動を与えたのです。
翌年、彼女は友人たちと共に「母の日」という概念を提唱しました。
これが全米に「母の日」が広まるきっかけとなりました。
1914年には、アメリカ政府が5月の第2日曜日を公式に「母の日」として認定しました。
白いカーネーションはこの日の象徴となりました。
その後、白いカーネーションは故人の母への敬意を表し、赤いカーネーションは生きている母への感謝を示す花として贈られるようになりました。
日本に「母の日」が伝わったのは1913年。
アンナのメッセージが世界中に広がる中、女性宣教師たちによって日本にもたらされました。
当初は日付が固定されていませんでした。
しかし、第2次世界大戦後の1949年頃から、アメリカと同様に5月の第2日曜日が「母の日」として日本でも定着しました。
フリルのような細かい切れ込みが入った花弁が愛らしいカーネーション。
その魅力はプリザーブドフラワー加工されると、一層際立ちます。
丈夫で扱いやすく、色も豊富なところは生花ゆずり。
豊富なカラーバリエーションと愛らしいフリルの花弁で、プリザーブドフラワーアレンジメントに欠かすことができないお花の一つです。
プリザーブドフラワーのカーネーションはバラに次ぐ人気のお花です。
今回はプリザーブドフラワーのカーネーションの5つの特徴をご説明します。
- メイン花にサブ花材にと幅広い使い方が便利
- 単色からグラデーションカラーまでバラに次ぐカラーバリエーション
- 花びらはやわらかく、丈夫で扱いやすい
- 小分けにすることができる唯一のお花
- 花の高さに注意を
- 他のお花にお色直しも!
カーネーションは様々なサイズのプリザーブドフラワーが流通しています。
スタンダードカーネーション、ミニカーネーション、マイクロカーネーション。
1輪を複数輪に分けてあしらうテクニック「フェザーリング」も、プリザーブドフラワーのカーネーションでよくみられる手法。
使い勝手の良いのがプリザーブドフラワーのカーネーションの最大の魅力です。
一種類のアレンジでもフリルのあるプリザーブドフラワーのカーネーションなら隙間ができずに便利。
バラとあじさいだけでちょっと変化が欲しいな・・・・という時の、名バイプレイヤーにもなってくれます。
もちろん、主役としても使っても存在感は抜群!
カジュアルはもちろん、シックに、華やかにとアレンジのイメージも自在に彩ることができるのです。
プリザーブドフラワーのカーネーションの特徴の2つ目はバリエーション豊富なカラー。
定番の赤やピンクから、生花にはない水色などの淡いトーン、スモーキーなニュアンスカラーまで多彩です。
グラデーションタイプのカーネーションはドレスの裾が広がるように美しいカラー展開をみせてくれます。
黒や濃い青のカーネーションも、プリザーブドフラワーならでは。
プリザーブドフラワーのカーネーションは、花びらをバラして貼って使うこともできます。
バックアレンジやブーケのアクセント、ドレスを再現するようなドレスアレンジも人気です。
プリザーブドフラワーは総じて繊細な花材として知られています。
特に花びらは、ひび割れが起こったり、破れてしまったりと扱いに要注意。
プリザーブドフラワーのカーネーションは、プリザーブドフラワーのバラと比べると比較的花びらが丈夫なのが特徴です。
バラの花びらよりも厚めで弾力があります。
もともと花びらに切れ込みがあるので、ひび割れに対して慎重になる必要もバラに比べると少ないといえます。
ガクも大きく丈夫にできているものが多いです。
ガクの下をカットして花を分割、小分けにして花びらにワイヤーを巻き付けて小さいサイズのカーネーションを作るフェザーリング手法。
プリザーブドフラワーのフェザーリングとして、すぐに思い浮かぶのはカーネーションのフェザーリング。
そのくらい、カーネーションの小分け「フェザーリング」はカーネーションで活躍する手法なのです。
このリースでは、差し色に「ヌードピンク」のカーネーションを使っています(フロールエバー社)
スタンダードカーネーションだと大きすぎるため、このようにフェザーリングをして差し色として、全体にちらしています。
このような扱いができるカーネーションは、カラーバリエーションが豊富なプリザーブドフラワーでアレンジメントを作る際にとても便利!
繊細なニュアンスや思いを表現するために欠かせません。
フェザーリングは一輪のカーネーションを数輪に分けるテクニック。
プリザーブドフラワーのカーネーションを小さく使いたいときに便利です。
生花のカーネーションのガクは緑色が主流です。
プリザーブドフラワーのカーネーションのガクは花と同色な場合が多いです。
カーネーションは全体的に花首が高いタイプのお花です。
特にガクが大きなカーネーションはバラと同じ感覚であしらうとガクが丸見えになるので注意が必要です。
土台を低くしてガクを隠したり、グリーンを使いガクを目隠しするなど工夫をしてください。
プリザーブドフラワーのカーネーションは、バラや他の花材と異なるテクスチャーを楽しめるお花です。
カーネーションとしてアレンジメントに加えるだけでなく、工夫とアイディア次第で違うお花に変身させることも!
このアレンジメントのメインは「椿」
どこに、カーネーションを使っているのか探ってみてくださいね^_^
いかがでしたか?
プリザーブドフラワーのカーネーションは、丈夫でアレンジの幅も広い、名バイプレイヤー。
もちろん、主役にもなってくれます。
フェザーリングをして小さいお花にもなるので、コサージュやリースにも大活躍。
講習会の際の「もう一味加えたい・・・」にも、価格や大きさも柔軟に活躍してくれます。
特徴や利便性を知り、プリザーブドフラワーアレンジメントの幅を広げていただけるお手伝いになっていたら嬉しいです🎵