瑞々しさと鮮やかな発色が人気のプリザーブドフラワー。
プリザーブドの花材はお花、実もの、グリーン等、種類が多いのですが、
主役を飾るのはなんといってもお花です。
なかでもプリザーブドフラワーといえばすぐに思い浮かぶのは「バラ」という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、プリザーブドフラワーのバラの魅力と基礎知識について解説します。
プリザーブドフラワーの特性と種類を知って、アレンジメント作成に活かしていただけたら嬉しいです。
プリザーブドフラワーデザイナー
小野梨花
RikaOno
プリザーブドフラワーの教室を運営や、都心百貨店でのデザイナー経験、ECショップ運営、コンテスト入賞多数のプリザーブドフラワーに魅入られて、つくり続けているプリザーブドフラワーオタク。 プリザーブドフラワーオンライン動画スクールの企画・撮影・編集をしています。
花の女王として多くの方が思いだすのは「バラ」ではないでしょうか。
バラといえばモダンローズからクラシカルなイングリッシュローズまで、品種や咲き方、色も様々。
古くから世界中で愛され、その美しさと気品で圧倒的な人気を誇ります。
プリザーブドフラワーでもやはりバラはいちばんの人気。
ほかの花材に比べ花の種類や花のサイズ、花のカラーが群を抜いて豊富です。
バラの産地は発祥のヨーロッパから、一年を通して安定して生産できる赤道直下の南米の国々に集中していました。
近年では日本国内での生産も始まり、現代では世界各国で生産が行われています。
プリザーブドフラワーでバラはメインになるお花の代表選手。
同じバラでもブランドによって咲き方や質感、色合いが違います。
プリザーブドフラワーで種類、サイズ、カラーが一番多いのがバラです。
今回はプリザーブドフラワーのバラの6つの特徴をご説明します。
- たった一輪だけでも抜群の存在感
- ビビット、パステルからニュアンスカラーまで圧倒的なカラーバリエーション
- 高芯咲きから平咲き、ロゼット咲きなど新しい咲き方も発表
- 繊細で傷がつきやすい花びら、扱いには細心の注意を
- 開花・リペアの技術でワンランク上のバラに
- 花びらだけでもアレンジに使えます
花の女王とも呼ばれるバラ。
その圧倒的な存在感はほかの花とは一線を画しており、ほかの花に変えられない魅力があります。
プリザーブドフラワーのバラは一番美しくみえる七分咲きの瞬間に花首でカットして収穫されます。
鮮度を保った状態で色を抜いて、染色されます。
この一連の流れがプリザーブドフラワー加工と言われています。
たくさん咲いたバラを1輪1輪手作業で選別されて、丁寧に加工されたプリザーブドフラワーのバラ。
思わず見とれてしまうほどの美しさが抜群の存在感を放ちます。
小さな器に一輪飾るだけでも十分な見ごたえがあります。
プリザーブドフラワーのバラの特徴といえば、なんと言ってもバリエーション豊富なカラー!
ビビット、パステルからニュアンスカラーまで圧倒的なカラーバリエーションは生花やアーティフィシャルフラワー以上とも言われています。
生花のバラも世界中で愛され、さまざまな品種改良をおこない新たな品種を生み出してきました。
その数は3万種以上にも及ぶとされて毎年新しい品種が発表されています。
プリザーブドフラワーのバラもシーズンごとに新色が発表されています。
ビビットな原色からニュアンスカラーのくすみ色まで、100種類以上の色のバリエーションがあります。
ピンクだけでも鮮やかでビビットな色合いのフューシャピンクからくすみピンクのオールドローズなどの
ニュアンスカラーまで多彩なバリエーションがあります。
また自然にはない色に染められたプリザーブドフラワーや、ラメが施されたプリザーブドフラワーなど
プリザーブドフラワーにしかできない表現が非常に豊かです。
ロイヤルウェディングでも使われて人気を博した「青いバラ」
「ロイヤルブルー」とも言われる上質な青いバラはプリザーブドフラワーならではです。
プリザーブドフラワーのバラでポピュラーといえるのは、花びらが外向きにカーブして剣のように見え、花の中心が高い特徴の 剣弁高芯咲き です。
年々生花のバラでも高芯咲きから平咲き、ロゼット咲きなど新しい咲き方も発表されています。
プリザーブドフラワーも生花のバラに追随して、どんどんと新しい咲き方のバラが発表されています。
バラの咲き方には次のようなものがあります。
- ほかにも横から見た花の形が平たくなっている 平咲き
- 花びらが芯から放射状に伸びる ロゼット咲き
- 花を横から見た時にティーカップのような形をしている カップ咲き
様々な種類のプリザーブドフラワーが登場しています。
プリザーブドフラワーは繊細で傷がつきやすい花びらが特徴です。
瑞々しさを保ったまま加工されているお花ですが、扱いには細心の注意が必要です。
プリザーブドフラワーの取り扱いには以下の項目を注意してください。
- 高温多湿、直射日光、急激な乾燥が苦手
- バスルーム、窓際、エアコンの風が直接当たる場所はNG
- 水分や栄養剤を与えない
- 衣類、床、壁等に直接触れると色移りすることがある
プリザーブドフラワーのバラについてはさらに花びらの先が繊細で傷つきやすいうえ、ヒビが入ると美しさも半減してしまいます。
箱から取り出すときはワイヤーを花弁にさしてそっと持ち上げてください。
扱うときも花びらではなく花首より下の部分を持つようにしてください。
プリザーブドフラワーの花びらの先端をさわらないように気をつけましょう。
プリザーブドフラワーは生花を加工したものです。
ですから一輪一輪の花の状態も違い、同じかたちのものはひとつもありません。
自然のものを加工しているため、お花の形も不ぞろいです。
なかには花びらが破れていたり、折れてしまっているものもあります。
またプリザーブドフラワーのバラは一番美しくみえる七分咲きの瞬間に花首でカットして収穫されます。
花が開ききる前の状態なので物足りない時もあります。
そのようなお花も、開花のテクニックを使うことで更に美しいバラになります。
バラをきれいに美しく整えるテクニックです。
動画レッスンで詳しくお教えいたします。
生花の場合、花はとても短い命。
散ってしまうのは仕方のないこと。
花びらは落ちると色が褪せ始めてしまいます。
その花びらを集めてドライフラワーにして、ポプリのように楽しむの良いですね。
花びらだけでも長い間色を楽しむことのできるのはプリザーブドフラワーならではのもの。
プリザーブドフラワーのバラを一枚一枚バラしてコンポートや小皿に散らすだけで雰囲気あるアレンジが作れます。
また、花びらを一枚一枚ばらして、1つのバラに組み立て直すメリア。
バラの花びらを工夫して作るプリザーブドフラワーの椿。
プリザーブドフラワーのバラの花びらは工夫次第で魅せ方もたくさんです。
高価なプリザーブドフラワーのバラは最後まで味わいたいもの。
お花に感謝しながら楽しみたいですね。