プリザーブドフラワーってどんなお花?

瑞々しさと鮮やかな発色が人気のプリザーブドフラワー。

水を必要とせず長く楽しめるという長所も相まって贈り物としても人気のお花です。

また、枯れずにお手入れが不要なので材料そのものも長く保つため、自宅で趣味として楽しむ人も増えています。

では、プリザーブドフラワーの特性はどのようなものがあるのでしょうか?

プリザーブドフラワーの基礎知識をご案内します。

この記事の著者

プリザーブドフラワーデザイナー

小野梨花

RikaOno

プロフィール

プリザーブドフラワーの教室を運営や、都心百貨店でのデザイナー経験、ECショップ運営、コンテスト入賞多数のプリザーブドフラワーに魅入られて、つくり続けているプリザーブドフラワーオタク。 プリザーブドフラワーオンライン動画スクールの企画・撮影・編集をしています。

プリザーブドフラワー

造花でもドライでもない、生花そっくりのお花・プリザーブドフラワー。

お水がいらないとお伝えすると驚かれる方も多いです。

発色も鮮やかで、見た目も華やか。

贈り物としても、趣味としても。

また、ウェディングの装飾や仏花としても。

様々な用途で気持ちや生活によりそうお花の一つです。

プリザーブド(Preserved)とは保存するという意味。

発祥に関しては諸説ありますが、1991年にバラのプリザーブドフラワーが誕生したことにより世界中で大きく人気となりました。

講師・小野
講師・小野

プリザーブドフラワーはお水の心配や生花のような鮮度の心配が少ないため、自宅で楽しむフラワーアレンジメントの1つとしてもおすすめの花材です。

プリザーブドフラワーの特性

生花ともドライとも異なるプリザーブドフラワー。

覚えておきたい5つの特性をご説明します。

  • 水がなくても美しく長持ちする
  • 生花のように瑞々しく柔らか
  • 自然界にない色も!豊富なカラーバリエーション
  • 茎がなく、ガクまで染色されている
  • 購入は1ボックス単位。1箱1サイズが基本。
講師・小野
講師・小野

プリザーブドフラワーの特性を、生徒さんやお客様によく聞かれる内容でまとめました。

水がなくても美しく長持ち

プリザーブドフラワーに水は必要ありません。

むしろ、水は厳禁です。

生花のような見た目をしているため、湿気に弱いと聞くとビックリされる方も。

また、ご自分で作られたプリザーブドフラワーアレンジメントをプレゼントされる際には

「水をあげないでね」

と一言添えるのことをおすすめします。

販売される場合は「プリザーブドフラワーはお水が苦手」という意味合いの文言を記載したカードをプリザーブドフラワーアレンジメントと同梱するのもおすすめです。

プリザーブドフラワーは水替えの手間がない、もらったり作った状態で飾ることができるフラワーアレンジメントです。

湿度が高く、気候の変化を四季折々で楽しむ日本では1シーズン〜1年は美しいまま楽しむことができます。

生花のように瑞々しく、柔らかな質感

花の組織を破壊することなく、保存用液と色素が加えられているプリザーブドフラワー。

ドライフラワーとの最も大きな違いはその質感です。

水分をとばして「保存」用のお花として加工されたているのがドライフラワー。

瑞々しさをそのままに「保存」用に加工されたお花がプリザーブドフラワーです。

ドライフラワーのように水分を飛ばして乾燥させていないため、カサカサした触感がありません。

柔らかく弾力があるのもプリザーブドフラワーの特徴の一つです。

花の側面を指で押しても、ボロボロと壊れたり型崩れすることはありません。

ただし、プリザーブドフラワーの花弁の先端はとても繊細。

亀裂が入りやすく破れやすい特徴もあります。

扱う際には優しく、花びらが傷つかないようにしてあげてくださいね。

豊富で鮮やかなカラーバリエーション

色素を使って染色を行うプリザーブドフラワー。

自然界にある色を模して色付けされたもの

自然界にない色で色付けされたもの

豊富なカラーバリエーションを楽しむことができるのもプリザーブドフラワーの魅力の一つです。

真っ黒なバラ、真っ青なバラはプリザーブドフラワーならでは。

講師・小野
講師・小野

メーカーごとに色合いや質感が異なるのも特徴の一つ。

メーカーによってプリザーブドフラワーに加工しているバラやカーネーションの種類も異なります。お好みのメーカーを見つけてみるのも楽しさの一つですよ。

茎がなく、ガクも染色されている

生花やドライフラワーをよくみてみると、茎やガクが緑のものが多いですよね。

しかし、プリザーブドフラワー加工をすると、茎やガクまで花と同じ色に染まっています。

流通しているプリザーブドフラワーのメインはバラです。

そして、ほとんどのプリザーブドフラワーのバラは花首だけの状態になっています。

「ステムローズ」などと呼ばれている、茎と葉がついた「1輪咲き」タイプのバラを楽しめるタイプのプリザーブドフラワーのバラもあります。

こちらは分解してみると

・花首(バラの色)

・緑色に染色されたガク

・緑色に染色された茎と葉

で構成されています。

講師・小野
講師・小野

プリザーブドフラワーステムを活かしたアレンジメントを作りたい際には、ステムローズの手法を真似て組み立てることもあります。

アイディアや発想によって無限大のオリジナリティを活かすことができることも魅力の一つですね。

購入は1箱単位・1ボックス1サイズが基本

一般的に販売されているプリザーブドフラワーの多くは、花首だけが箱詰めされている状態です。

サイズや花の種類によっても入っている輪数や値段も異なります。

最近ではアレンジメントをしやすいように、様々な色を楽しめるようにとカラーアソートボックスも各メーカーによって発売されています。

講師・小野
講師・小野

プリザーブドフラワーのバラ売りは教室やインターネットショップなどで行っているところもあります。また、資材の購入は最近ではAmazonさんや楽天さんでも取り扱うお店が増えてきています。

プリザーブドフラワーで気をつけたいこと

水やり不要で鮮やかな色が魅力的なプリザーブドフラワー。

飾る時や保管するときに気をつけたいことはなんでしょうか?

教室やショップでもご質問の多い、飾るとき・保管するときの注意点をまとめました。

長くプリザーブドフラワーを楽しむポイントです。

  • 風が当たらない場所に置く
  • 直射日光を避ける
  • 乾湿の差が激しい場所は避ける
  • 色落ち・色移りには注意!

風が当たらない場所におきましょう

プリザーブドフラワーの花弁は傷つきやすく繊細です。

直接エアコンなどの風が当たるとヒビわれの原因にもなってしまいます。

飾る際には直接風の当たらない場所を選ぶと良いでしょう。

直射日光を避ける

プリザーブドフラワーは紫外線に弱い性質があります。

また、照明器具の光も色落ちの原因にもなると言われています。

特に青いバラはメーカーによっては照明器具の光でも、色落ちが激しいものがあります。

窓際や直射日光が当たる場所は避けて飾ることをおすすめします。

薄明かりのような場所でも1年ほど楽しむことができます。

「永遠の花」と謳い文句がプリザーブドフラワーが最も流行した際には流れていましたが、元は生花。

経年劣化もしますし、色落ちもします。

乾湿の差が激しい場所は要注意

プリザーブドフラワーは湿気が大敵。

湿度が高くなる場所に飾ったり保管することは避けましょう。

乾湿の差が激しいこともプリザーブドフラワーの劣化を早める原因になります。

乾湿を繰り返すことで花弁を支えるガクがもろくなり、花じたいが落ちてしまうことも。

また、ひび割れの原因ともなることも。

講師・小野
講師・小野

プリザーブドフラワーのギフトには、クリアケースに入っているものも多くあります。

「クリアボックスからアレンジメントを出して飾ってもいいの?」とよく質問をいただきます。出して全体を楽しみたい場合もあると思いますので一概には言えません。

しかし、湿気や埃、風からアレンジメントを守り長く楽しんでいただけるということから、クリアケースそのままに飾られても良いでしょう。

色落ち・色移りには注意して!

プリザーブドフラワーは濃い色ほど色落ちしやすいと言われています。

(赤は長持ちするものが多いです)

花弁同士が接触したり、布地や壁と接触すると、プリザーブドフラワーの色が移ってしまうこともあります。

梅雨などの湿気の多い季節。また、雪が積もる地域では積雪の際の湿度の上昇は、色落ちに関しての注意が必要です。

湿度の上昇で色落ちしやすくなるためです。

また、飾ったり作ったりする際に、壁や布に当たる場所にはプリザーブドフラワーが接触しないようにする注意が必要です。

講師・小野
講師・小野

色移りで特に注意したいのがリースを作るとき、飾るときです。

壁に当たらないように作られているのかを確認してみると良いでしょう。

プリザーブドフラワーのケア方法

プリザーブドフラワーを飾る際知っておいていただきたい「プリザーブドフラワーのケア方法」のご案内です。

ほこりがついてしまった場合

プリザーブドフラワーを飾っていて気になるものの一つに「ほこり」があります。

プリザーブドフラワーは繊細な花びらが特徴。

擦ってしまうのは、もちろんNG。

埃が気になる場合はドライヤーを1番弱い風にして、離れた位置から優しく取り除くようにしてあげてください。

湿度からプリザーブドフラワーを守りたい場合

プリザーブドフラワーを湿気から守りたい!

特に資材を購入して作っている方には深刻なお悩みだと思います。

シリカゲルを衣装ケースにプリザーブドフラワーの入っている箱と一緒にいれて、押し入れやクローゼットの中に入れて保管するのが安心です。

その際に、除湿剤や防虫剤を一緒に入れておくこともよいですね。

余談ですが、私はマンションに住んでいた頃。

湿気がすごすぎて、お布団用の除湿剤をプリザーブドフラワーを保管していた衣装ケースに入れて対策していました。

プリザーブドフラワーが湿気ってしまった場合

置き場所に気をつけていても、湿気が多い季節になるとどうしても花びらが透明になってしまうことがあります。

そんな時には、プリザーブドフラワーアレンジメントをシリカゲルと一緒に箱に入れて湿気を取り除いてみてください。

ただし、急激に乾燥させるとひび割れの原因になってしまうことも。

箱の蓋はきっちりと閉めずに、少し開いた状態がおすすめです。

応急処置としてエアコンなどで除湿をかけることもおすすめです。

プリザーブドフラワーの特徴のまとめ

いかがでしたか?

プリザーブドフラワーは紫外線・湿気に弱く色移りしやすいデメリット。

また、長くみずみずしいまま楽しめる水やり不要のお花というメリットがあります。

プリザーブドフラワーを楽しむ方も増えた昨今。

扱い方や特性を知って、よりプリザーブドフラワーを楽しむきっかけになったら嬉しいです。

こんなことがしりたい!

そんなリクエストもお待ちしております🎵

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