みずみずしさと美しい発色が人気のプリザーブドフラワー。
プリザーブドフラワーといえばバラやカーネーションなどのお花を思い浮かべる方も多いかと思います。
プリザーブドフラワーの「プリザーブド」とは「保存された」という意味です。
プリザーブドフラワーは専用の薬品を使って植物を鮮やかな状態で長く保てる加工が施された花材の総称です。
バラやカーネーション以外のお花は、アジサイやマム(菊)、カスミソウなどの小花などたくさんの種類があります。
他にもペッパーベリーなどの実もの、バラの葉やヒムロスギなどのグリーン、モス(苔)などのプリザーブド花材があります。
これら全てがプリザーブドフラワーなのです。
プリザーブドフラワーはファッションと同じようにトレンドに合わせて新しい商品がシーズンごとに発表されます。
プリザーブドフラワーを販売しているメーカーはいくつもありブランドごとに特色があります。
この記事では、プリザーブドフラワーの有名ブランドの一つ、大地農園・(EARTH MATTERS)の特徴や歴史についてお伝えいたします。
プリザーブドフラワーの日本の老舗ブランド、大地農園・(EARTH MATTERS)のお花の魅力が伝わればうれしいです。
プリザーブドフラワーデザイナー
小野梨花
RikaOno
プリザーブドフラワーの教室を運営や、都心百貨店でのデザイナー経験、ECショップ運営、コンテスト入賞多数のプリザーブドフラワーに魅入られて、つくり続けているプリザーブドフラワーオタク。 プリザーブドフラワーオンライン動画スクールの企画・撮影・編集をしています。
大地農園は日本で初めてプリザーブドフラワーの自社開発に成功した兵庫県の先進的企業です。
仕入れからプリザーブドフラワーに加工、検品、梱包、出荷までのプロセスを自社で一貫して行い、プリザーブドフラワーを愛する人たちに向けて商品を届け続けています。
毎年、プリザーブドフラワー新しい知識や技術、トレンドを取り入れた商品開発を行っています。
仕入れする材料は日本国内だけにとどまらず、アメリカやヨーロッパ、アジアなど世界各国から輸入しています。
その原料を使い国内でプリザーブドフラワーに加工、その数はプリザーブドフラワーとドライフラワーを合わせて2000アイテム以上を生産しています。
大地農園は農家さんとのコミュニケーションを重視し、栽培方法やノウハウなどを研究、共有することで高い品質の花を仕入れています。
更に世界各国の仕入れ先や栽培地とも積極的にコミュケーションを図ることで、より良い商品の仕入れができるよう努めていています。
大地農園のプリザーブドフラワーの国内シェアは50パーセント以上、海外にも展開していて、現在15カ国以上と取引をしています。
また、毎年2回、大地農園主催の展示会(内覧会)を開催していて、HPやInstagramなどのSNSを使った情報発信も積極的に行っています。
カラフルでお洒落で長い間きれいな姿が楽しめるプリザーブドフラワー。
メインに使われることが多い花の種類を紹介いたします。
◆「バラ」
花の女王といわれるバラ。プリザーブドフラワーでも一番人気です。
花の形や大きさ、カラーなど種類もほかの花に比べ群を抜いています。
プリザーブドフラワーでも「花の女王・バラ」は圧巻です。
◆「カーネーション」
カーネーションといえば「母の日」の定番の花。バラに次いで種類が豊富です。
フリルのような花姿がかわいらしく、丈夫で扱いやすくプリザーブドフラワーにはピッタリ。
メインにもサブにも使えるプリザーブドフラワーのスター選手といったところでしょうか。
プリザーブドフラワーのカーネーションの魅力
◆「アジサイ」
梅雨を彩る花といえば「アジサイ」。可憐な小花が集まった独特の花姿が人気です。
花をまとめたり、小分けにしたりとボリュームとサイズ調整がしやすいのでアレンジメントには欠かせません。
アジサイはプリザーブドフラワーになくてはならない万能選手なのです。
プリザーブドフラワーのお花の特徴を理解すれば、アレンジメントの幅が広がります
大地農園・(EARTH MATTERS)は、日本で唯一のプリザーブドフラワーのブランドです。
プリザーブドフラワーの主流のバラは10種類以上の種類とサイズをラインナップしています。
バラはスタンダードローズからカップ咲きのオールドローズ、平咲きのフレンチマリアンヌ、中輪、小輪、つぼみまでサイズや花の種類が豊富に揃っています。
小さなアレンジにも使いやすいスプレータイプなどデザインの幅を広げてくれる商品が多いのが特徴です。
大地農園・(EARTH MATTERS)の代表的なプリザーブドローズの「ローズ・いずみ」は36種類ものカラーバリエーションを展開しています。
日本のブランドらしく落ちついた発色、繊細なニュアンスカラーなど日本人に好まれる優しい色合いが多いのが特徴です。
花びらは全体的に丸みを帯びています。
繊細なニュアンスカラーと丸みを帯びたフォルムはプリザーブドフラワーブランドの中でも愛らしい姿と評判です。
バラ以外にもジニアやアジサイなど数多くのプリザーブドフラワーを加工しています。
特に菊(マム)のプリザーブドフラワーは種類、カラーバリエーションともに特出しており、日本のブランドとして大地農園・(EARTH MATTERS)の独自性を感じます。
プリザーブドフラワーに欠かせないプリザーブドグリーンの種類も豊富にラインアップしており、クリスマスには欠かせない杉などの季節ものも取り扱うなど、数多く幅広い展開が特徴です。
更にプリザーブドフラワーと相性の良い、ドライフラワーはプリザーブドフラワー以上に種類があり、プリザーブドフラワーを含めた天然素材を全般にとりそろえるトータルブランドとして、幅広い製品を提供しています。
大地農園のプリザーブド花材の魅力をまとめると 「自然を素材の良さを生かした商品」と、日本人の感性に響く「繊細な色表現の商品の展開」と言えるでしょう。
それでは大地農園・(EARTH MATTERS)の4つの特徴を詳しくご説明しましょう。
- 世界とのつながり
- 持続可能な社会の実現への取り組み
- 自然素材に精通したものづくり
- 豊富な商品とメディア展開
①大地農園(EARTH MATTERS)の特徴【1】世界とのつながり
大地農園は世界約10カ国から質の高い材料を仕入れ、国内でプリザーブド加工を行っています。
仕入先とはお互いの立場を尊重し、発展途上国との取引においても適正な価格で材料となる商品を購入しています。
これを「フェアトレード」といいますが、大地農園では農作物を取り扱うため、長期にわたり公平で安定した取引を行い続けています。
また害の少ない農薬を使用するなど、環境にやさしい農業の規格や認証を取得している農場の花を積極的に仕入れています。
販売先は国内が⼤半ではありますが、欧米、アジアなどの割合が年々増加し、現在では世界15カ国以上に輸出しています。
近年では海外の展示会にも出展し、プリザーブドフラワーやアレンジメントの提案、フラワーデザイナーによるデモンストレーションを行い、好評を得ているとのことです。
②大地農園(EARTH MATTERS)【2】持続可能な社会の実現への取り組み
汚染対策
兵庫県丹波市にプリザーブドフラワー専用工場がある大地農園はプリザーブド加工の過程で水を大量に使用するのですが、工程で発生した廃液を工場内の浄化設備で独自のバイオ廃水処理プラントで浄化、法令規制値よりもはるかに低い状態になるまできれいにしています。
更に化学物質を含む排水が自然災害などで偶発的に流出することを防ぐため、工場の周囲に緊急放水路を設けて漏洩を防いでいます。
現在では当然になった設備ですが、大地農園では40年以上前から高い使命感を持ち、水への取り組みを行っているそうです。
更にプリザーブドフラワーの加工の過程で使用されるアルコールを、使用後に燃料として再利用することで、燃料の年間の使用量の削減しました。
更にプリザーブドフラワーの加工中に出る臭いも工場の処理設備を使ってクリーンな空気にして自然に還しているそうです。
廃棄物削減対策
加工過程で出てしまった植物の端材や役目を終えた植物など、それまで産業廃棄物として処理されていた植物を堆肥にして活用する取り組みを行い、自社の農場で使用して新たな植物を育てる土壌に利用しています。
また、できる限り無害の薬品を厳選し、使用済み廃液のリサイクルや廃棄物の削減を推進しています。
更にプリザーブドローズの梱包に使っているプラスチックトレイやアジサイのパッケージをユーザーから返送・回収して再利用をしています。
配送時に使用する緩衝材も廃段ボールを利用しています。
大地農園は循環型リサイクルに取り組みを進めています。
開発途上国への支援
大地農園ではローズやアジサイの梱包のプラスチックトレイをお客様から回収し、リサイクルに協力をするとそのお礼として、ケニアで手作りされたかわいい小物をプレゼントしています。
貧困や仕事ができず生活に苦しんでいるケニアの子供たちが手作りした小物を大地農園が買い取り、収入を得ることで資金援助になり、その稼いだお金で教育や仕事の機会をつかむことができるのだそうです。
厳しい現実ですが、私たちがリサイクルに協力することが開発途上国の人々の支援につながっているのはうれしい試みですね。
休耕田の活用・災害地復興支援
大地農園は会社の地元丹波市の豪雨災害地で展開する再生プロジェクトを支援しています。
被災農地の希望者に、大地農園が土壌改良や畔立てを指導、栽培方法などの技術支援をしてアジサイを栽培してもらい、美しい景観を再生するプロジェクトです。
さらに観賞時期が終わった後、良品の花はプリザーブドフラワーの材料として大地農園が買い取り、被災地に収益も支援するという素晴らしい試みです。
③大地農園(EARTH MATTERS)【3】自然素材に精通したものづくり
大地農園は山シダの晒し加工から創業を始めた経緯から、プリザーブドフラワーの開発に成功される以前から様々な種類の植物を加工するノウハウを持っていました。
その経験と技術を生かしバラだけではなく、菊(マム)や百合(リリー)、アジサイなど多彩な種類のプリザーブドフラワーを加工しています。
更にプリザーブドフラワーの開発から得た加工技術を使い、ユーカリやシダ、杉などの様々なグリーン(葉っぱ)も加工しています。
植物の美しい形を引き立てる白い素材のプリザーブドや繊細で優しい色合いのカラーバリエーションをいくつもラインナップするなど、オリジナル性とハイクオリティな商品を豊富に揃えています。
大地農園は国内だけでなく、海外にも仕入れのネットワークが多くあるのが強みで、実際に仕入れ先や栽培地に足を運んで、農家さんとコミュニケーションを図るなど、より良い商品を仕入れるため、信頼関係を構築しているそうです。
更に使われなくなった土地や休耕田を耕して、アジサイやグリーンなど、大地農園の製品となる植物を自社で栽培するなど、品質の高い材料を世界各地から仕入れています。
大地農園の商品は、自然の植物に精通しその特徴を生かしたものづくりと、生産者との信頼関係のたまものと言えるでしょう。
④大地農園(EARTH MATTERS)【4】豊富な商品とメディア展開
大地農園(EARTH MATTERS)は2000種類以上の商品数、毎年300から400種類ほどの新製品を発売しています。
それらを紹介するため、通年用の総合カタログ、秋冬用のカタログの2部を毎年発行しています。
カタログの内容はHPのカタログ紹介のWEBカタログでも確認ができますのでご興味がある方はアクセスしてみてください。
また、毎年夏と冬に2回、大阪と東京の2会場で大地農園主催の内覧会(展示会)を開催し、新製品やシーズンアイテムの発表、新しいプリザーブドフラワーギフトやシーズンギフトの提案していています。
参加されるのはお花屋さんや教室の先生などが中心ですが、参加者から一般の方々の生の声を聞き、開発に取り入れているそうです。
更に大地農園はHPやInstagram、YouTubeなどのSNSを使ってお客様の欲しい情報をリアルタイムに発信することを積極的に行っています。
特にHPには「商品の使い方 アレンジテクニック」が紹介されていて、図解や動画を交えて大地農園の商品の使い方、プリザーブドフラワーのアレンジテクニックが詳しく説明がされていますので、ぜひご参考にしてください。
いかがでしたでしょうか?
プリザーブドフラワーのブランド、大地農園(EARTH MATTERS)の魅力をわかって頂けたでしょうか。
プリザーブドフラワーのトップブランドとして商品の品質の高さ、通年物から季節物まで商品展開が非常に豊かです。
世界中から良質の材料を仕入れて、兵庫県の工場で加工しています。
自然素材の持つ美しさを生かし、細やかな感性でプリザーブド加工をされた商品はカタログを見るだけでも心躍ります。
また持続可能な社会の実現への取り組みも積極的に行って、ちょっとしたリサイクルへの協力が世界の支援につながるなど素晴らしい活動も魅力です。
更にカタログやメディアを通じて、次々と発売される新商品や商品を使ったプリザーブドフラワーのアレンジのテクニックを得ることができるという点もとても魅力的です。
大地農園を調べることによってプリザーブドフラワーの魅力をさらに知ることができるでしょう。
今回の紹介が、プリザーブドフラワーについて理解を深めるきっかけやアレンジメントのヒントになってくれれば幸いです。
まずは大地農園(EARTH MATTERS)のWEBサイトにアクセスをしてください!